前回の記事では、
「資産を増やすこと」より、
「資産を使うこと」の方が難しい
という話を書きました。
実際、
- 全世界株式(オルカン)
- 全米株式(S&P 500)
を20年、30年積み立てたとしても、
目次
「いつ・どのくらい・どう取り崩すのか」
を考えていない人は意外と多い。
今回は、その“出口戦略”について、できるだけ具体的に考えてみます。
まず大前提:「一括売却」はかなり危険
資産が大きくなってくると、
「定年で全部売ればいい?」
と考える人もいます。
でも、これはかなり危険。
なぜなら、
“売るタイミング”
によって、その後の人生が大きく変わるからです。
例えば、
- リーマンショック直後
- コロナショック直後
みたいな暴落期に一括売却すると、
資産を大きく減らした状態で固定してしまう。
だから出口戦略では、
「一気に売らない」
がかなり重要になります。
基本は「少しずつ取り崩す」
長期投資の出口戦略でよく使われるのが、
“定率取り崩し”
という考え方。
例えば、
- 毎年4%
- 毎年3%
- 毎月一定額
など、少しずつ資産を使っていく方法です。
有名な「4%ルール」
よく知られているのが、
「4%ルール」
です。
これは簡単に言うと、
「資産の4%以内で生活すれば、
長期間かなり資産が尽きにくい」
という考え方。
例えば、
- 資産5000万円 → 年200万円
- 資産1億円 → 年400万円
くらいを取り崩すイメージ。
もちろん、
- 税金
- インフレ
- 相場環境
によって変わりますが、
「使いすぎない目安」
としては有名です。
でも、日本人には“減る恐怖”が強い
ここ、かなり重要。
日本人って、
「元本が減る」
ことへの恐怖感が強い。
だから、
- 含み益は嬉しい
- でも売れない
- 取り崩せない
になりやすい。
特に、
“資産額が減る画面”
を見るのが苦手。
だから実際には、
「4%ルール知ってるけど使えない」
人もかなり多いと思います。
個人的におすすめなのは「配当+一部売却」
最近、現実的だなと思うのは、
「全部を売却益に頼らない」
方法。
例えば、
- インデックス投資を中心に持つ
- 一部を高配当株や配当ETFにする
- 不足分だけ売却する
という形。
これだと、
“配当が生活費の一部になる”
ので、心理的にかなりラク。
「使う目的」を決めておくのも大事
出口戦略で意外と重要なのがこれ。
「何のために使うのか」
を決めておく。
例えば、
- 60歳で仕事を減らす
- 旅行を楽しむ
- 子どもや孫に使う
- 趣味に使う
- 家を整える
など。
目的が曖昧だと、
「なんか不安だから使わない」
になりやすい。
“死ぬ時が資産最大”問題
これは投資界隈でよく言われます。
ずっと増やし続けて、
「人生最後が資産MAX」
になる人。
でもそれって、
“お金を守る人生”
になっている可能性もある。
もちろん資産を残すのも素晴らしい。
でも、
- 元気な時間
- 体力
- 行動力
には期限があります。
だから、
「いつ使うか」
は本当に大事。
「働き続ける」は悪ではない
ただ、ここも誤解したくない。
ズルズル働くこと自体が悪いわけではありません。
- 仕事が好き
- 社会とのつながりが欲しい
- 健康維持になる
なら、むしろ良いこと。
問題なのは、
「不安だから辞められない」
状態。
本当は自由になれるのに、
資産を使う勇気が持てず、
“働かされ続ける”
状態になるのが、少しもったいない気がするんです。
出口戦略は「正解探し」ではない
ここも大事。
出口戦略って、
「これが絶対正しい!」
というものはありません。
人によって、
- 家族構成
- 健康
- 性格
- 欲しい生活
が違うから。
だから結局、
「自分が安心して使える形」
を見つけることが大事なんですよね。
まとめ
長期投資って、
「積み立てるまで」の話は多い。
でも本当に難しいのは、
“その後、どう使うか”
なのかもしれません。
- 一括で売らない
- 少しずつ取り崩す
- 配当も活用する
- 使う目的を決める
こういう出口戦略を考えておくことで、
資産はただの“数字”ではなく、
“人生を豊かにする道具”
になっていく。
せっかく長年かけて育てた資産。
最後は、
「いくら持ってるか」
ではなく、
「どう生きたいか」
のために使いたいですよね。